虎者−NINJAPAN− あらすじ&感想 その1

 Travis Japan初主演舞台、虎者−NINJAPAN−

記念すべきトラジャの初舞台!!めでたい!そしてめでたい!でも新作なのでどんな舞台になるかまったくわからない!!

期待と不安の入り混じる心境で観てきました。

 

以下、がっつりとしたネタバレと感想です。サンシャイン劇場で2回ほど観た記憶を元に書いています。信仰の都合により、元太くん中心に見てます。

 

 

 

この舞台、一幕がお芝居、二幕はショータイムという構成です。

まずは一幕。

 

オープニング

・父上!父上!という叫び声が聞こえ、男性を取り囲むトラジャたちの映像が映し出される(これはラストシーンと繋がる)。舞台にピンスポットが照らされ、そこにふわりと白い羽が落ちてくる。

・暗転ののち黒い衣装で登場するトラジャ。オープニングのインスト曲を踊る。舞台に紗幕が降りてきて、そこにトラジャ各人の名前が順に映し出され、最後にタイトルがばーーん。幕が上がると早替えで白い忍者衣装に変わったトラジャがどーーんと登場。わーーー主演ぽーーーーい!!!あがるーーー!そして早速メイン曲「Namidaの結晶」。これが主演舞台ってやつなのねーー。

・曲が終わると、何かと戦闘を始めるトラジャたち。殺陣+ 舞台セットのLEDパネルに映し出される映像と連動していろんな技を繰り出していく。松松は雷の技。ハーッと手を振り下ろすと稲妻の映像が連動して出る。

・ここはかなり華やかなアクション。敵役の俳優さんが8人もいる!出演者多い!同時多発でいろんなことが起こるので全体を把握できない!!!

・で、この時点でなにと戦ってるのかよくわからない。

・そして倒される悪役ハセジュン。敵役アクターズによって運ばれて去っていく。

・「我が息子よ、7つの光でこの世の闇を消し去れ」的なナレーション。トラジャの背中に同じ意味の英文が映し出される。

・ジュニアふたり(影山くん&新くん)(ハセジュンの手下らしい)による説明タイム。「時は近未来。闇の帝王朱雀(これがハセジュン)が支配する世界、その息子たちが正義に目覚め、光の虎者となる。虎者が紅孔雀と碧鷺と呼ばれていた過去の時代に遡る」的な。

・あ、これ近未来の話なんだ?てゆうか虎者ってなに?忍者的なものかと思ってたけど、むしろ武士的な?ことなの?そんで一通り戦ったけど、過去に戻るの?つーか、この辺の説明全部ナレーションで済ますの?みたいな戸惑いが。

・朱雀と娘のリマちゃん登場。さっきのナレーションでは「謎の女カゲロウ」って言われてたけど、あっさり「我が娘よ」と言っていて謎さゼロ。会話からカゲロウはトラジャたちが兄だと知らないという設定だとわかる(この時点で客は兄妹だということを知ってる)。

・この父娘のくだり結構長い。

・と思ったところに場面変わって紅孔雀曲!!!宮近・松倉・元太が紅孔雀。真っ赤な衣装がまあステキ!!!

・一曲まるっと3人メイン。ダンスもあり、変面あり、手からスカーフ出していくマジックあり。変面とか!主演ってかんじ!!かっこいい!!!!曲もかっこよくて最高。“We are alright 真実なんてない Change the world 限界なんてない~”みたいな歌詞だった。

・赤いスカーフをシュッと投げると白い羽に変わって落ちてきて、この場面終了。ここの終わり方きれい!!!

・次は碧鷺(のえしめうみしず)。こちらは青い衣装、肘までのグローブが蛍光で光る。その手を活かしたような振りが印象的なダンス。メンバー同士がよく絡む。

・どっちのチームもパフォーマンスはかっこいいけど、特に物語的なこと(虎者としてのスキルの違いとか)は提示されない。敵対してたりもしない。

・カゲロウとトラジャのダンスシーン。カゲロウが誘惑している、らしい。トラジャそれぞれとちょっとずつ絡むシーンがある。げんげんは首を絞められる仕草をされる。これちょっとけしからん(いい意味で)ポイント。

・影山&新再び。「カゲロウは意中の相手がいるそうだな」え!?そうなの??誰??わかんなかったんだけど??

・ハセジュンとトラジャのタップタイム。光る棒を持ってタップ。シューズも光る。滝沢歌舞伎でのセグウェイ思い出した!そうだね、タッキーこういうの大好きだね!わたしは暗くなると顔が見辛くなるから好きじゃないね!!でも、そこまで暗くならないし、会場も小さいからそんなにストレスなかった。

・ここは楽しい!光がきれいだし、タップする時間長くて見応えある。いっぱい練習したんだろうね!

・よく考えたら、これはトラジャとハセジュンの対決場面だったのかもしれない。でもなんかすごい楽しい感じだった。まじエレクトリカルパレード

・ハセジュンとリマちゃんの父娘ターン再び。リマちゃんが「これが恋なの?」としっとり歌い上げる。がっつり歌う場面あって羨ましい。

・ハセジュンが「あの7人はおまえが慕っていた兄だ」と告白。えええええええと衝撃を受けるカゲロウ。いや、知らなかったんかい、ていうか慕っていたという記憶があるならある程度まで一緒に育ったということでは?それ結構最近のことでは?見てもわかんないの??Youたち、いくつの設定なの?? 「兄を愛した気分はどうだ」って、いやだから好きなのは誰?

・紗幕越しにトラジャ登場。ハセ朱雀が「とっておきの余興を用意した。これからお前たちの妹を殺してもらう」と指令。おれたちに妹!?と戸惑うトラジャたち。あ、そっち側も知らない設定なのね。「お前たちは俺の息子だ!」と言われ衝撃を受けるトラジャ。

・「闇の虎者になるために妹を殺せ!」「自由になりたければ愛する兄を殺すか、この父を殺せ」と理不尽指令を言いまくる朱雀。

・「おやめください、父上!」「なりません!」と止めるトラジャたち。いや、きみらさっき朱雀を父と知ったのにさっそく「父上」呼びなのか、飲み込み早えーな。

・なんやかんやの言い合いの後、トラジャたちは「闇の虎者にはならない、真(まこと)の虎者を目指す!!」と宣言。紗幕ばーんと上がると赤青の衣装から白忍者衣装に早着替え。

・てゆうか、闇の虎者とか、真の虎者っていったい何???真の虎者を目指すのは、どうして?そこに至るまでの過程を、少しでいいから教えてくれないかい??

・でもここ、手をグッと握って、何かを決意したような表情で上空を見つめるげんげんの顔は素晴らしかった!

・ここから朱雀を倒して真の虎者を目指す戦いが始まる(ということなのだと思う、たぶん)。

プロジェクションマッピングと連動したアクション。背後のスクリーンに映し出されると映像と合わせた殺陣が始まる。障害物が出てきて、それを避けたり破壊したりするイメージ。最新技術すごいねーー、というかんじ。

・スクリーン上がっても、ステージセットのパネルに映像映る。ここから敵チームとと戦う殺陣。両サイドから背後の敵と戦いながらセンター位置にきた松松が背中合わせになって、そこからまた立ち向かっていく松松タイムもあったよ、ありがとう。

・そして、今回のメインイベント、トランポリン。2面つながったトランポリンがステージに。その後ろの壁に映像が映し出されて、その映像とトランポリンの動きと合わさっていく。

・最初はひとりずつの演技。前宙、座位のジャンプ、伏せでジャンプ、後宙が基本で、そこにもうひと技入る感じ、かな。ここがひとりずつゆえ流れが途切れる感ある。

・その後は2、3人ずつの演技。忍者走りみたいな形で飛んで、後ろの映像と合わせて、森の中を移動してるみたいになったり。松松は火山に突撃してるみたいな?かんじ?ちょっとアイコンしながらタイミング合わせていくの良いものですね。

・で、どうやら城っぽいところに突撃してる、かんじになる。

・ウオールトランポリン。トランポリンで横になりながら飛んで、壁登りしていく。この動きで、映像と連動してお城の壁を登ってる図になる。最初は 宮近、まつ、しめ。その後げんげん、しずや、のえる、うみ。最後は壁のてっぺんまで手を伸ばしてフィニッシュ。

・これはすごい。かなり迫力ある。登ったとき普通におおおおおおおおおおお!!!!!と思う。

・トランポリン撤収してまたひとしきり殺陣。朱雀に立ち向かうトラジャたち。手からメンカラの光びかーっと出したりしてかっこいい。

・しかしなかなかくたばらない朱雀。そこにリマちゃんが出てきて朱雀を刀でぐさっ。急にSHOCKっぽさ。

・遂に息絶えゆく朱雀。そこに駆け寄るトラジャたち。朱雀は息絶え絶えで「それでいいのだ、お前たちは真の虎者になるのだ」と語りかける。だから、真の虎者って何やねん。

・カゲロウにはこう語りかける。「カゲロウ、お前は妻に似て心根が優しすぎる」突然の妻情報!!!!いや、その情報知らねーし!!急に言われましても。

・この謎のセリフの応酬の中、げんげん悲しそうに泣いている、偉すぎる。なんでそんな切ない顔してるの、わからなすぎる。でもなんかあまりに悲しそうだからもらい泣きしそう。

・急に家族の絆大事みたいなムードになり、父上!父上!と鳴きまくるトラジャ。鳴きまくるし泣きまくる。

・ここにきてげんげんのセリフきた!

・「父上は最悪です!でも、でもオレ達にとっては、最高の家族です!!」

・いや、ちょっと待って!!いつ、いつ最高の父親だったの!?!?ごめん全然感じ取れてない!!つーか、父親と分かったのも最近じゃん?それから死を惜しむほどのエピソードあった?あったなら教えて???

・ああ、でもこのセリフを言っているときのげんげんの表情!!セリフまわし!!!悲しみと切なさがひと目で伝ってくるとても素晴らしいお芝居。涙が伝う顔のなんと美しいことか!!!まじで感動的。今すぐ演技仕事100本オファーくる。

・その表情に感動しつつ、頭には「この唐突な展開でそんな表情作れるとか……まじで偉い」という別の感慨が。

・朱雀「こんな父でも許してくれるのか?」宮近「当たり前じゃないですか!」いやなんで当たり前なんだよ。

・「お前たちの前には未来がある。その手で闇を消し去るのだ。未来へ向かって羽ばたくのだ」的な(ニュアンスです)いいこと風なこと言って事切れる朱雀。父親を看取りながら、トラジャたちはワンフレーズずつ台詞を言っていく。「なみだなみだ」「枯れるほど 」「泣いたあの日に、さよならを」「あいたい、あいたい」「募るこの思いどうか」「風よいつか届けて」「夢の空に」そう、Namida の結晶の歌詞。

・これって笑うところ…………?????

・何度も言ってしまうけど、涙枯れるほど泣く理由とかさっぱりわからんすぎて。

・ああ、しかし暗い舞台の上で、父を取り囲むトラジャたちがスポットライトの明かりに照らされ、上空から白い羽が舞い落ちてくる様子はとても美しい。さながら宗教画。

・まあいいか美しいし、というところで緞帳下がって1幕(物語部分)終わり。

・ええええええええ これで終わり??????

・いやだって、まだ何も始まってない!!!!!つーか、主演なのに名前すらないし、それぞれのキャラとかなかったんですけど!?!?!?

 

 

そんなかんじで、「は????????」という戸惑いのまま幕を閉じた一幕でした。

 

このストーリー、家に帰ってよくよく考えて「これは、もしやスターウォーズだな」と思い至りました。虎者それはつまりジェダイ、ハセジュンの闇落ちもダースベイダー的なことなんだな!!見てから10時間後くらいに合点がいきました。

……おせーよ!舞台やってる間にわかるようにして欲しい!!!そして、それにしても主役のキャラがなさすぎる!!

 

 

いや、トラジャは本当にがんばってるんですよ。ダンス、アクション、タップ、トランポリンといろんな要素を立て続けにやってめちゃくちゃ体張ってる。お芝居も超本気に大真面目にやってます。本当に健気。

ただ、全ての要素が唐突に始まるので、見てる方の気持ちが全然ついていかない。終始「えっと、これは何の時間??」と戸惑ってしまう。しかも最後に突然の家族の絆劇がくるので、困惑度MAXで終わってしまう。

 

 

物語に意味が欲しい、というわけではないです、個人的には。ジャニーズの舞台はたいがいストーリーに意味とかないです。何もかも唐突。わたしが見たことある舞台でも、突然13月を探し出したり、ショービジネスに憧れてる少年がなぜかボクサーになってたりしました。いつだって、Don’t think, feel! それがジャニーズ舞台。ただ、意味がない代わりに、めくるめく興奮とトキメキに満ちていた、と思います。「細けーことはどうでもええか!!美少年のキラメキは正義だね!!!」と圧倒されるパワー。意味はないというところで通すなら、そういうのもう少し欲しいかなと思いました。

 

でも本当に豪華なんですよ、この舞台。何もかもに多大な資金と労力がかけられてるのが素人目にもわかる。衣装も音楽も全部新作だし、装置も照明も凝ってる。それぞれの曲にがっつり振りがついてるし、外部アクターさんの出番も多くて、複雑なアクションもたくさんある。ダンスはもちろん、殺陣、マジック、タップ、トランポリンと、それぞれに専門家がついて指導して作り上げているんでしょう。最新技術も使われてる。いろんなエンタメ要素がギュギュッと詰め込まれている。制作側の並々ならぬ気合いを感じます。なによりトラジャの気合いもすごい。タイトなスケジュールの中でこのパフォーマンスを仕上げるのにどれだけ努力したことか!それを思うと泣けてきます。

だからこそ、物語の流れがないのが惜しいのです。つーか、名前くらい欲しかった!

 

 

長くなったので、二幕はまた別エントリで。